みやぎ移住ガイド

“穏やかで丁寧な暮らし”がしたくてこのまちへ。村田で地域づくりを楽しんでいます/加藤千穂さん

インタビューにお邪魔したのは村田町の沼辺地区公民館。
この日も地域の方々が集い、和やかな雰囲気の中で地域活動が行われていました。
集まった地域活動団体 沼辺笑楽寿来 (ぬまべしょうがくじゅく)の皆さんの中心で楽しそうに笑顔をふりまきながら、私たちを紹介してくれたのは加藤千穂さん。
地域の方々から「かとちゃん」と親しみをこめて呼ばれる加藤さんは、村田町社会福祉協議会に勤務する「生活支援コーディネーター」です。



“秋田県に生まれ宮城県で育った”という加藤さんは、高校卒業後は栃木県の大学に進学。就職先の神奈川県から、約2年前にここ村田町に移住しました。
そんな加藤さんの原動力は“このまちでコミュニティカフェを開く”という夢。
大好きな村田のまちで「地域づくり」にはつらつと励む加藤さんに、移住のきっかけや村田を好きになった理由などを伺いしました。





沼辺笑楽寿来代表の渡辺安光さんと
この日は県社会福祉協議会からの表彰の報告も





沼辺笑楽寿来の皆さんと



「田舎暮らし」を叶えるために村田町へ


「秋田県には小学校1年生までいました。親の転勤でその後は宮城県の女川へ移り、6年生の頃に仙台に来ました」という加藤さん。
仙台市内の高校を卒業後は、栃木の大学へ進み社会福祉士になるための学科を専攻。卒業後は栃木県内の会社に就職し、その後転職で神奈川県に移ったそうです。





加藤さんが移住を考え始めたのは横浜で暮らしていた頃。
「物を丁寧に扱う考え方だとか、保存食を大事にするナチュラル志向などに惹かれている自分に気が付いて、“穏やかで丁寧な暮らし”を求める様になりました」と「田舎暮らし」への心の動きを振り返ります。
また「それを実現するためにはここ(都会)じゃ出来ないなと思い始めて、将来の夢だった大型犬(グレートピレニーズ)を飼うためにも、自然いっぱいのところに移って、そこで地域福祉にかかわるお仕事をしつつ、田舎暮らしがしたいと思いました」と移住へのビジョンも明確だったそうです。





蔵王連峰に近く自然豊か。また実家にも近い村田町。このまちが自身が想い描く“田舎暮らし”にマッチしたという加藤さんは、「ここなら穏やかで丁寧な暮らし」ができると確信するや、持ち前の行動力を発揮してさっそく村田へお引越し。その翌月には地域貢献のために「村田町地域おこし協力隊」に着任します。



地域おこし協力隊を卒業し村田町社会福祉協議会へ


地域おこし協力隊の隊員として活動する中、「『協力隊』にとどまらずもっと直接的に活動をしていきたい」という想いが強く、約1年と3ヶ月で協力隊を卒業。現在は村田町社会福祉協議会に就職し「生活支援コーディネーター」として地域づくりのために活躍されています。



そんな加藤さんは「社会福祉協議会の方々の温かいサポート。そして地域の人たちとの繋がりがあってこそ、今ここで暮らせています」と支えてくれた人たちへの感謝の意も忘れません。



<村田町社会福祉協議会の根元係長に、加藤さんについてお聞きしました>




村田町社会福祉協議会の根元係長



「加藤さんとの出会いは『地域おこし協力隊が社会福祉協議会について知りたいと言っている』という役場からの相談がきっかけでした」と話す根元さんは、加藤さんの直属の上司で地域コーディネーターとしてもお手本となる存在です。
この日も根元さんの軽快な話術で会議の場を一気に和ませ、沼辺笑楽寿来の皆さんを笑いの渦に巻き込んできたところでした。





「なんでこんな田舎に来たの?(笑)」と根元さん



根元さんが抱いた最初の印象は、「なんでこんな田舎に来たの?(笑)」栃木県の大学を卒業し横浜で就職した人が、どうして村田に来たのか、素朴な疑問を抱いたのだそうです。
「“何がしたくて村田に来て地域おこし協力隊になったの?”と聞いたんです。そしたら“田舎暮らしがしたくて、将来は村田でコミュニティカフェをやりたい”という話だったんですね」
と根元さん。
地域の方々が集まれる場所として、コミュニティカフェが担う役割はとても大きいと考えた根元さんは、さっそく「我々が普段やっていることを一緒に見に行きませんか?」と誘いボランティアの現場に連れて行ったそうです。





最初に行ったのが、今回お邪魔した沼辺笑楽寿来。そこで行われていた小学生たちとお餅を作る活動を見学。「地域支援が最終的にコミュニティカフェにつながればいいな」と考えた根元さんは、その後もいろいろな活動の場所に同行させます。
根元さんは「加藤はもともと社会福祉を学んでいて、それにかかわるお仕事をしてきたこともあり、地域の人たちの受け入れがとても速かったですね」と評価しつつも、
「地域おこし協力隊になって数ヶ月で、次は生活支援コーディネーター(社会福祉協議会)になるなんていう話は、あまり聞いたことがないですからね(笑)、経験不足は否めないので、一年間はしっかりと協力隊でお仕事をして、地域の人たちに顔と名前を憶えてもらえる様に施しました」と現在までの経緯を話してくれました。



「私もそうでしたが、地域の方々に可愛がられ育ててもらえれば、自然に地域との絆が強くなると思うんです」と自身の経験を思い起こすように話す根元さん。
「加藤はまだ1年目ですからね。一歩一歩階段を登る様に丁寧に、地域の方々との交流を深めれば深めるほど良い関係が作れると思います。活動の場に行っただけで、『オォー!』と言われる様になれば一人前!そうなるように頑張ってほしいです」と加藤さんへの想いも熱く語ってくれました。



<村田町社会福祉協議会の常務理事兼事務局長、田山さんは>




村田町社会福祉協議会の田山常務理事兼事務局長



「加藤は地域おこし協力隊のときから、週に2~3回ほどこちら(社会福祉協議会)に派遣で来ていて、お仕事をしてもらっていました」と話す田山さんは、一昨年の3月までは村田町の職員。退職後に再任されて協議会の常務理事に就かれました。
「私がここに来たときは、彼女はまだ地域おこし協力隊の隊員でした。もともと地域福祉の分野に興味を持っていた様でしたね」という田山さんもまた、加藤さんが村田に来た理由に期待感を抱いたといいます。
「その頃、協議会には社会福祉士の資格を持った人がおらず、加藤がその資格を持っていたのと、将来はコミュニティカフェを開きたいということで、協議会としてもそういう人材が必要だったんです」と、そして何より「彼女の“このまちを元気にしたい”という想いが強く伝わってきたのが採用の理由」と田山さんは嬉しそうに話してくれました。





さらに、田山さんが営む民泊施設のチラシを作ってもらったり、ホームページの立ち上げや運営について教えてもらったりと、プライベートでも親交が深く「とても助けられていますね」と加藤さんに厚い信頼を寄せています。
「地域の人たちに、もっともっと知ってもらえるように頑張らなきゃね」と期待を込めたエールを送っていました。





都会では感じられない「人への関心の深さと親しみやすさ」


「田舎であればあるほど、その地域の人たちから受け入れられるのには時間がかかるもの」と覚悟を決めここにやって来たという加藤さん。





活動の場では特技のクラリネットも披露



しかし実際に移住してみると、地域の方々の受け入れはとても速かったと言います。
このまちの人たちの魅力を尋ねると、「コンビニやスーパーの店員さんから『そのお財布素敵ね~』とか『どこに住んでいるの?』などと声を掛けられたり、ときには『結婚してるの?(笑)』なんて聞かれたこともあるんです」と照れ笑い。名前を聞くより先に、そんな声掛けをしてくる地域の方々に、都会では感じられない「人への関心の深さと親しみやすさ」を感じてホッとさせられていたそうです。
「『かとちゃん』って気軽に声を掛けてもらえるのが何よりも嬉しいです!」と笑顔をほころばせる加藤さんからは、村田暮らしの”充実感”が伝わってきます。





“私”を知ってほしい!「かとちゃん通信」で自ら情報発信


加藤さんが地域おこし協力隊のときから定期的に作成している“かとちゃん通信”。
今では村田町内全域に2ヶ月に1回のペースで配布し、たくさんの地域の人たちの目に触れています。






「はじめて来たときは、皆さんよそ者のイメージを持たれるので、私自身を知ってもらうために始めたんです」。もともとは地域の人たちに「名前と顔」を覚えてもらうために考え出した加藤さんなりの「工夫」だったと言います。
「これを見てくれた方が『いつも見てるよ』『実物はこんなんだったのね(笑)』などと声を掛けて頂いてとても嬉しかったです!」と瞳を輝かせます。
“かとちゃん通信”を通して積極的に地域に飛び込んだ加藤さんは、それを真心いっぱいにして返してくれる、村田の人たちの温かさに心を打たれたそう。
「これがあって、地域の人たちからの受け入れも速かった」と加藤さんは振り返ります。





“かとちゃん通信”以前に配布したという手書きのプロフィール。
真心が伝わってきます。


ご覧になりたい方はこちらから「最新号」(2022.2月現在)がご覧いただけます:PDFファイル



「村田暮らし」を満喫中!


日々、村田の風景や人に心躍らされていると言う加藤さんは、
活動の枠を超えた地域の方々とのかかわりに、都会では感じたことのなかった“温かさ”を感じていると言います。
「地域の方に日本舞踊や干し柿づくりを教えてもらったり、キノコ狩りに連れて行ってもらったり。まちを歩いていると『大根持っていきな!』と声をかけてもらったり。そういうのを求めて移住を決めたところもあるので、とても嬉しくて」と“村田暮らし”の充実ぶりを具体的に教えてくれる加藤さん。







脱穀に挑戦




地域の方々からいただいた野菜たち



「村田に移住してくる際、一番やりたかったのが“穏やかで丁寧な暮らし”。今はそれが出来ているという感触が得られているんです。毎日、幸せを感じながら生活しています」としみじみ語る加藤さんでした。





最後に、村田への想いを尋ねると、「『かとちゃん』って気軽に声を掛けてもらったり、温かく迎え入れてくださったり。とても感謝しています。村田の人たちが大好きなので、もうこのまちから離れられません」と力強い言葉が返ってきました。



加藤さんの村田での暮らしぶりはこちらでもご覧いただけます。
ぜひ覗いてみてください。

加藤さんのHP<むらた暮らし>(https://www.muratakurashi.com/)
村田町社会福祉協議会オフィシャルサイト(http://www.murata-shakyo.com/)


(2021.12)

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